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BL~中編・長編集2~

第1章 ~天使がくれた奇跡~

僕は、遠くから駿を見ていることしかできなかった。

近づくことすらできなくなった。

僕の方はというと、平凡な毎日を送っていた。

目立つこともなく、ただただ普通に過ごした。

高校二年生の時・・・そろそろ、大学受験のことを視野に入れないといけない時期になった時だった。

『梓、聞いて!!』

『・・・どうしたの椿?』

あ、椿っていうのは、僕の双子の姉さんだよ。

『私・・・・駿に告白しちゃった。』

『・・・・・』

知らなかった。 椿が、駿を好きだったなんて・・・・

『私達、ずっと両想いだったみたいなの!!』

『・・・・』

頭が、真っ白になった。

『そ・・・うなんだ。 よかったね・・・』

そう返すので、精一杯だった。

『ありがとう、梓。』

でも・・・

椿のあんな嬉しそうな笑顔、見たことがなかった。

本当に、幸せそうに笑ってた。

だから僕は、一生この気持ちは隠していくことにした。 二人の幸せを邪魔しないためにも。


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