BL~中編・長編集2~
第15章 ~ほんとに好きなのは…?~
「ほーら、ご飯だぞ。」
「「ワンワン!!」」
「「ニャー!!」」
餌に飛びついてくる犬と猫をかわしつつ、地面に餌を置いてやる。
お腹が空いていたのか、みんな俺なんかそっちのけで餌をむさぼり始めた。
「ん? もう食べ終わったのか?」
いち早く俺のところに来たのは、佐助。
満足気に尻尾を振りながら俺に甘えてきた。
「よしよし。 佐助はいい子だな。」
甘えてくる佐助の相手をしていたら、ご飯を食べ終わった他の子達も俺の周りに集まり始めた。
「ちょ、お前らっ…順番に…ッ…」
なんて言っても、相手は動物。 俺の言葉を理解してくれるはずもなく…
あっという間に俺は犬と猫に囲まれ、押し倒されて好き放題やられる状況に。
「くすぐった…ッ…ちょ、ほんとにッ…待っ…!!」
元々くすぐったがりの俺は、顔を舐められるだけでもかなりくすぐったく感じる。
ましてや、何匹もの犬と猫に顔を舐められては耐えられるわけがない。
「はぁっ…はぁ…ッ…」
しばらく俺の顔を好きに舐めまわしたら、みんな飽きたようで、それぞれの寝床に帰って行った。
「あー…くそ…あいつら、毎回毎回いいようにしやがって……おかげで顔中ベトベト…」
ま、いいんだけどさ。 懐かれてるのは嬉しいし。
「お前はほんとにいい子だな、佐助。」
子犬の時から世話をしている佐助は、俺に一番懐いているというのもあるが、躾もきちんとしたので俺の言うことをよく聞く。
「…………」
「?」
自分を撫でてくれている手が止まったからか、佐助は顔を上げて俺を見て首を傾げた。
そして…
「クーン…」
悲しそうに鳴いたんだ。
たぶん…俺が、泣きそうな顔をしていたからかもしれない。
「……最近さ…莉央と全然一緒にいられないんだ。 俺は、莉央が綺麗な顔してるから一緒にいたいんじゃない。 莉央が…あいつが面白い奴だから…一緒にいて楽しいから、一緒にいたいんだ。
ただ、それだけなのに……どうして、一緒にいられないんだろう…」
「クーン…」
佐助はまた悲しそうに鳴いた後、慰めるように俺の顔を舐めてきた。
「ははっ…ありがとう、佐助。」
「ワン!!」
俺が笑ったのを見て、嬉しそうに尻尾を振りながら吠えた佐助。
佐助がいてくれてよかった…そうじゃなければ、俺はとっくに限界を迎えていただろう。
「……ありがとう…佐助…」
「「ワンワン!!」」
「「ニャー!!」」
餌に飛びついてくる犬と猫をかわしつつ、地面に餌を置いてやる。
お腹が空いていたのか、みんな俺なんかそっちのけで餌をむさぼり始めた。
「ん? もう食べ終わったのか?」
いち早く俺のところに来たのは、佐助。
満足気に尻尾を振りながら俺に甘えてきた。
「よしよし。 佐助はいい子だな。」
甘えてくる佐助の相手をしていたら、ご飯を食べ終わった他の子達も俺の周りに集まり始めた。
「ちょ、お前らっ…順番に…ッ…」
なんて言っても、相手は動物。 俺の言葉を理解してくれるはずもなく…
あっという間に俺は犬と猫に囲まれ、押し倒されて好き放題やられる状況に。
「くすぐった…ッ…ちょ、ほんとにッ…待っ…!!」
元々くすぐったがりの俺は、顔を舐められるだけでもかなりくすぐったく感じる。
ましてや、何匹もの犬と猫に顔を舐められては耐えられるわけがない。
「はぁっ…はぁ…ッ…」
しばらく俺の顔を好きに舐めまわしたら、みんな飽きたようで、それぞれの寝床に帰って行った。
「あー…くそ…あいつら、毎回毎回いいようにしやがって……おかげで顔中ベトベト…」
ま、いいんだけどさ。 懐かれてるのは嬉しいし。
「お前はほんとにいい子だな、佐助。」
子犬の時から世話をしている佐助は、俺に一番懐いているというのもあるが、躾もきちんとしたので俺の言うことをよく聞く。
「…………」
「?」
自分を撫でてくれている手が止まったからか、佐助は顔を上げて俺を見て首を傾げた。
そして…
「クーン…」
悲しそうに鳴いたんだ。
たぶん…俺が、泣きそうな顔をしていたからかもしれない。
「……最近さ…莉央と全然一緒にいられないんだ。 俺は、莉央が綺麗な顔してるから一緒にいたいんじゃない。 莉央が…あいつが面白い奴だから…一緒にいて楽しいから、一緒にいたいんだ。
ただ、それだけなのに……どうして、一緒にいられないんだろう…」
「クーン…」
佐助はまた悲しそうに鳴いた後、慰めるように俺の顔を舐めてきた。
「ははっ…ありがとう、佐助。」
「ワン!!」
俺が笑ったのを見て、嬉しそうに尻尾を振りながら吠えた佐助。
佐助がいてくれてよかった…そうじゃなければ、俺はとっくに限界を迎えていただろう。
「……ありがとう…佐助…」