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BL~中編・長編集2~

第15章 ~ほんとに好きなのは…?~

「………?」

な、なんだったんだろう…

張りつめた雰囲気から解放され、へなへなと座り込む。

「クーン…」

「………大丈夫だよ。」

座り込んだ俺を見て、心配そうに佐助が鳴いた。
そんな佐助の頭を撫でながらハッとする。

「ヤバッ‼ 授業始まる‼」

力の入らない足を無理矢理動かして立ち上り、弁当箱を引っ付かんで全力で走る。

「佐助‼ また夕飯の時な‼」

慌ただしい俺に首を傾げている佐助にそう叫びながら、大急ぎで教室に向かった。







「よっ。 佐助。」

「ワン‼」

次の日。 相変わらず、莉央は生徒会長御一行に連れて行かれてしまったので、佐助と昼飯を食べることに。

「今日はお前の好きな人参入ってるぞー。」

「ワン‼ ワン‼」

嬉しそうに飛び付いてくる佐助をかわしながら、地面に座る。

「わかったから、ちょっと待ってろって。 ちゃんと人参あげるから。」

「ワンワン‼」

弁当を広げて、佐助のために茹でてきた人参をあげると、あっという間に平らげてしまった佐助。

「もっと味わって食えよなー。」

なんて言いながら、弁当を頬張る。

うん、うまい。 今日もいい出来だな。

「ウ~…」

「……佐助?」

突然、俺に向かって唸る佐助。

どうしたんだ? 今まで、俺に向かって唸ったことなんて一度もないのに…

「………今日もここで飯か?」

「‼」

声のした方をばっと振り返ると、生徒会長の姿が。

な、なな、なんでここに…!? 昨日も来たのに、なんで今日も!? も、もしかして、またリンチにされるんじゃ…

「安心しろ。 危害を加えるつもりはない。」

「…ぇ……」

俺の頭の中が見えているのか、生徒会長ははっきりとそう言った。

危害を加えるつもりはないって…じゃあ、一体何をしに…

「別に特に用があって来た訳じゃない。 ただ…」

「………?」

途中で言葉を止めてしまった生徒会長。
黙って続きの言葉を待っているが、生徒会長が口を開く気配はない。

「「………………」」

ど、どうしよう…無言が怖い…
何か言っても、全部墓穴を掘ることになる気しかしないし…

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