BL~中編・長編集2~
第15章 ~ほんとに好きなのは…?~
「莉央…」
声のした方に顔を向けると、やはりそこには莉央の姿が。
生徒会長の手が俺の腰を支えているのに気付いた莉央の顔が、みるみる怒りの色に染まっていく。
「莉央、これは…」
莉央の大声を聞きつけて、教室にいた生徒や廊下を歩いていた生徒が「なんだなんだ」と集まってきた。
「…………」
莉央は俺達を睨みつけているだけで、何も言わない。
俺も何をどう説明すればいいのかわからなくて、何も言えない。
「…………」
この重い沈黙を破ったのは、生徒会長だった。
「俺の勝ちだな。」
「ぇ…?」
俺を引き寄せ、莉央に向かって得意げに笑った生徒会長。
「俺の勝ち。」って…どういうこと?
「大智…そいつのこと好きなの…? 昨夜部屋に帰って来なかったのは、そいつと一緒にいたから…?」
「……莉央…ごめん…」
どう言ったらいいのかわからなかった。 だけど…莉央に嘘はつきたくないから。
正直に、俺の気持ちを伝えることにしたんだ。
「俺…この人のことが好きなんだ。」
「………」
「ごめん…」
莉央の目を見てはっきり伝えると、莉央はひどく悲しそうな…今にも泣きそうな表情を浮かべてうつむいてしまった。
「そういうことだ。 さっさとこいつのことは諦めるんだな。」
「………へ?」
ん? 今、生徒会長はなんて言った? え? 俺の聞き間違い?
「はあ!? 諦めるわけないだろ‼‼」
生徒会長の言葉に、ばっと顔を上げた莉央。 さっきまで泣きそうな表情を浮かべていたのが嘘なんじゃないかってくらい、キッと生徒会長を睨みつけている。
「大智はあんたなんかにやらない‼‼ 絶対あんたから奪ってやるからなっ‼」
「……え…!‼?」
ちょ、えっ!? これって、どういうこと!?
莉央は、生徒会長が好きなんじゃ…
「? なにを驚いているんだ?」
「え…だ、だって、莉央が好きなのは透先輩じゃ…」
「「はあっ!?」」
俺の言葉に、同時に驚きの声を上げた二人。
そして、これまた同時にため息をついた。
声のした方に顔を向けると、やはりそこには莉央の姿が。
生徒会長の手が俺の腰を支えているのに気付いた莉央の顔が、みるみる怒りの色に染まっていく。
「莉央、これは…」
莉央の大声を聞きつけて、教室にいた生徒や廊下を歩いていた生徒が「なんだなんだ」と集まってきた。
「…………」
莉央は俺達を睨みつけているだけで、何も言わない。
俺も何をどう説明すればいいのかわからなくて、何も言えない。
「…………」
この重い沈黙を破ったのは、生徒会長だった。
「俺の勝ちだな。」
「ぇ…?」
俺を引き寄せ、莉央に向かって得意げに笑った生徒会長。
「俺の勝ち。」って…どういうこと?
「大智…そいつのこと好きなの…? 昨夜部屋に帰って来なかったのは、そいつと一緒にいたから…?」
「……莉央…ごめん…」
どう言ったらいいのかわからなかった。 だけど…莉央に嘘はつきたくないから。
正直に、俺の気持ちを伝えることにしたんだ。
「俺…この人のことが好きなんだ。」
「………」
「ごめん…」
莉央の目を見てはっきり伝えると、莉央はひどく悲しそうな…今にも泣きそうな表情を浮かべてうつむいてしまった。
「そういうことだ。 さっさとこいつのことは諦めるんだな。」
「………へ?」
ん? 今、生徒会長はなんて言った? え? 俺の聞き間違い?
「はあ!? 諦めるわけないだろ‼‼」
生徒会長の言葉に、ばっと顔を上げた莉央。 さっきまで泣きそうな表情を浮かべていたのが嘘なんじゃないかってくらい、キッと生徒会長を睨みつけている。
「大智はあんたなんかにやらない‼‼ 絶対あんたから奪ってやるからなっ‼」
「……え…!‼?」
ちょ、えっ!? これって、どういうこと!?
莉央は、生徒会長が好きなんじゃ…
「? なにを驚いているんだ?」
「え…だ、だって、莉央が好きなのは透先輩じゃ…」
「「はあっ!?」」
俺の言葉に、同時に驚きの声を上げた二人。
そして、これまた同時にため息をついた。