BL~中編・長編集2~
第16章 ~大切なのは…~
「照れちゃって可愛い~。」
「黒川はどうなんだよ?」
まあ、こういうのって友達の間ではよくあるノリだし。 俺も他の友達にやったことあるから、人のことをどうこう言う権利はないのだけれど。
カモフラージュのために部活仲間との約束を優先させたのかもしれないけど。
「俺も由佳は可愛いと思うけど…」
「おお!? まさかのカップル誕生か‼!?」
だけど、柏木の気持ちも知らないで楽しそうにしているあいつを見ていたら、沸々と怒りが湧いてきた。
あいつは普段から何を考えているのかわからない。 柏木のことを大好きなのは確実だと思ってたけど……今、それすら信じられなくなった。
本当はどう思ってるのか。 あいつにとって、柏木との記念日よりも部活仲間と遊ぶことの方が大事なのか。
はっきりさせないと気が済まない。
楽しそうな雰囲気をぶち壊すことになるかもしれないとか、そんなこと一切気にせずにずかずかとそのグループに近づき、後輩マネージャーが抱きついている方の腕を後ろからガシッと掴んだ。
「は……? 山本?」
突然腕を掴まれ、驚いて振り返ったあいつ。 腕を掴んだのが俺だとわかると、さらに驚いたらしい。
他のサッカー部の連中も俺の登場に驚いているし、後輩マネージャーにおいては、「誰この人。」みたいな顔をしている。
「黒川、お前さぁ…なにしてんの?」
「は? 見ればわかんだろ。 部活の奴らと…」
「そうじゃなくて。」
俺が聞いているのは、そんなことじゃない。 部活の連中と遊んでいることなんて、見ればわかる。 一目瞭然だ。
「あいつはどうしたんだよって聞いてるんだよ。」
「はあ? なんであいつ?」
”あいつ”が誰を指しているのか、すぐにわかったようだ。 それはそうか。 俺がこいつに声をかけるなんて、柏木の要件以外であるわけがない。
俺の言葉に、面倒くさそうに眉を寄せるあいつ。
「っていうか、今日はお前があいつと遊ぶ約束してんだろうが。 あいつどこにいるんだよ。」
「は?」
俺が柏木と遊ぶ約束を…?
そんな約束してない。 今日はこいつらの記念日だって知ってたし、ゲームの発売日だったから誰とも遊ぶつもりはなかった。
だから、絶対に遊ぶ約束なんてしていない。
「黒川はどうなんだよ?」
まあ、こういうのって友達の間ではよくあるノリだし。 俺も他の友達にやったことあるから、人のことをどうこう言う権利はないのだけれど。
カモフラージュのために部活仲間との約束を優先させたのかもしれないけど。
「俺も由佳は可愛いと思うけど…」
「おお!? まさかのカップル誕生か‼!?」
だけど、柏木の気持ちも知らないで楽しそうにしているあいつを見ていたら、沸々と怒りが湧いてきた。
あいつは普段から何を考えているのかわからない。 柏木のことを大好きなのは確実だと思ってたけど……今、それすら信じられなくなった。
本当はどう思ってるのか。 あいつにとって、柏木との記念日よりも部活仲間と遊ぶことの方が大事なのか。
はっきりさせないと気が済まない。
楽しそうな雰囲気をぶち壊すことになるかもしれないとか、そんなこと一切気にせずにずかずかとそのグループに近づき、後輩マネージャーが抱きついている方の腕を後ろからガシッと掴んだ。
「は……? 山本?」
突然腕を掴まれ、驚いて振り返ったあいつ。 腕を掴んだのが俺だとわかると、さらに驚いたらしい。
他のサッカー部の連中も俺の登場に驚いているし、後輩マネージャーにおいては、「誰この人。」みたいな顔をしている。
「黒川、お前さぁ…なにしてんの?」
「は? 見ればわかんだろ。 部活の奴らと…」
「そうじゃなくて。」
俺が聞いているのは、そんなことじゃない。 部活の連中と遊んでいることなんて、見ればわかる。 一目瞭然だ。
「あいつはどうしたんだよって聞いてるんだよ。」
「はあ? なんであいつ?」
”あいつ”が誰を指しているのか、すぐにわかったようだ。 それはそうか。 俺がこいつに声をかけるなんて、柏木の要件以外であるわけがない。
俺の言葉に、面倒くさそうに眉を寄せるあいつ。
「っていうか、今日はお前があいつと遊ぶ約束してんだろうが。 あいつどこにいるんだよ。」
「は?」
俺が柏木と遊ぶ約束を…?
そんな約束してない。 今日はこいつらの記念日だって知ってたし、ゲームの発売日だったから誰とも遊ぶつもりはなかった。
だから、絶対に遊ぶ約束なんてしていない。