BL~中編・長編集2~
第17章 ~一番好きな人~
「は、ぁ…ッ…ぅっ…っ…」
しばらく走って、さすがに体力も肉体も限界がきて…
壁にもたれて息を必死に整える。
「うっ……ぅぇ…ッ…」
走り過ぎて、吐き気までもよおしてきた。
はは……ダメだなぁ…テニスやってた頃は、このくらい走っても余裕だったのに。
ちょっとやめただけで、こんなに体力なくなるなんて…
「ふっ…ッ…うぅ…」
苦しいよ……呼吸するのも、体も、胸も……心も。
どうして、こんなことになっちゃったんだろう。 僕は、昔みたいに先輩の傍にいたかっただけなのに。
昔みたいなあの笑顔で、また先輩に笑ってほしいだけなのに。
「あれ? 朝陽…?」
「っ‼」
その声に顔を上げれば、一番頼りになる友達が。
「ま、さとっ…」
「お前、どうしたんだよ!?」
いつの間にか、授業が終わる時間になっていたらしい。 走るのに必死で、授業終了を知らせるチャイムに全然気が付かなかった。
将仁は、息を切らせながらボロボロ泣いている僕を見て、すごく慌てた様子で僕のところに駆け寄ってきてくれた。
「なんで泣いて…」
「まさ、とぉ…ッ…僕っ…」
将仁の顔を見たら、安心してしまって。 緊張の糸がほぐれたようで、体に力が入らなくて座り込んでしまった。
「大丈夫か!?」
へなへなと座り込んでしまった僕に合わせるようにしゃがんだ将仁からは、先輩にもらえなかった僕を心配する言葉が出てきた。
その言葉が嬉しくて……今度は、さっきとは違う感情から涙が溢れてきた。
「僕…ッ…ぼ、くっ…」
「……とりあえず、もっと落ち着けるところに行こう? な?」
力の入らない僕を立ち上がらせ、しっかりと支えながら歩いてくれる将仁。
すれ違う人達に好奇の目で見られたけど、将仁はそんなの気にする様子もなく、僕のことをずっと気遣ってくれた。
歩いてる最中、ずっと「大丈夫か?」「歩けるか?」って、優しい言葉をかけてくれたんだ。
しばらく走って、さすがに体力も肉体も限界がきて…
壁にもたれて息を必死に整える。
「うっ……ぅぇ…ッ…」
走り過ぎて、吐き気までもよおしてきた。
はは……ダメだなぁ…テニスやってた頃は、このくらい走っても余裕だったのに。
ちょっとやめただけで、こんなに体力なくなるなんて…
「ふっ…ッ…うぅ…」
苦しいよ……呼吸するのも、体も、胸も……心も。
どうして、こんなことになっちゃったんだろう。 僕は、昔みたいに先輩の傍にいたかっただけなのに。
昔みたいなあの笑顔で、また先輩に笑ってほしいだけなのに。
「あれ? 朝陽…?」
「っ‼」
その声に顔を上げれば、一番頼りになる友達が。
「ま、さとっ…」
「お前、どうしたんだよ!?」
いつの間にか、授業が終わる時間になっていたらしい。 走るのに必死で、授業終了を知らせるチャイムに全然気が付かなかった。
将仁は、息を切らせながらボロボロ泣いている僕を見て、すごく慌てた様子で僕のところに駆け寄ってきてくれた。
「なんで泣いて…」
「まさ、とぉ…ッ…僕っ…」
将仁の顔を見たら、安心してしまって。 緊張の糸がほぐれたようで、体に力が入らなくて座り込んでしまった。
「大丈夫か!?」
へなへなと座り込んでしまった僕に合わせるようにしゃがんだ将仁からは、先輩にもらえなかった僕を心配する言葉が出てきた。
その言葉が嬉しくて……今度は、さっきとは違う感情から涙が溢れてきた。
「僕…ッ…ぼ、くっ…」
「……とりあえず、もっと落ち着けるところに行こう? な?」
力の入らない僕を立ち上がらせ、しっかりと支えながら歩いてくれる将仁。
すれ違う人達に好奇の目で見られたけど、将仁はそんなの気にする様子もなく、僕のことをずっと気遣ってくれた。
歩いてる最中、ずっと「大丈夫か?」「歩けるか?」って、優しい言葉をかけてくれたんだ。