BL~中編・長編集2~
第17章 ~一番好きな人~
「サークルの先輩からだ…」
僕のことは気にせずに出ていいよって言うと「ちょっと待ってろ。」と言って部室を出て行った将仁。
「はぁ……」
将仁が部室を出て行くのと同時に、ため息がこぼれた。
僕…あんなに真剣に心配してくれてる将仁に嘘ついちゃった。 最低…
先ほど、将仁に何があったのかを話していた時、僕は先輩に会ったことは言わなかった。
先輩の印象をこれ以上悪くしたくなくて……嘘をついてしまった。
「はぁ…」
「あ、お帰り。」
なんてことを考えていたら、将仁が電話を終わらせて戻ってきた。
だけど、その表情は暗くて…
「朝陽、悪い。 今日はお前と一緒にいてやろうって思ってたんだけど、先輩から呼び出しくらった。」
本当に申し訳なさそうにそう言った将仁。
「ほんとに申し訳ないんだけど、家まで一人で帰れるか? 先輩の呼び出しが終わり次第、速攻で家に行くから。」
将仁の心遣いは嬉しかったけど、僕は、これ以上将仁に迷惑をかけたくなくて……
「あ、大丈夫だよ‼ 今先輩に連絡したら、今日は特別に家に来てくれるって返事あったところなんだ。」
嘘だってバレないように、頑張って笑顔を作ってできるだけ明るくそう言った。
「そうなのか…? あの人がねぇ……結構優しいところあるんだな。」
「うん‼ だから、将仁は僕のことは気にしないで先輩に会ってきて。」
なるべく頑張って笑顔で言ったおかげか、将仁は僕の言葉を信じてくれたみたいだった。
「そっか。」って安心したように笑ってくれたから。
「じゃあ、また明日な。 駅まで送れなくてごめんな。」
「大丈夫だよ。 そんなに心配しないで。」
「気を付けて帰れよ。」と将仁は言って、サークルの先輩のところに向かってしまった。
僕は、嘘をついてしまったことを心の中で謝りながら、また部長さんに捕まるんじゃないかと気が気じゃなくて……小走りで駅までの道を急いだ。
幸い、駅までの道で待ち伏せされてるなんてことはなくて。 電車に乗ってようやく安堵の息をもらした。
「はぁー………」
今日の僕、カッコ悪い…一番大切な友人に嘘ついて、一番大好きな人には心配すらしてもらえなくて。
「……ほんと…カッコ悪い……」
僕のことは気にせずに出ていいよって言うと「ちょっと待ってろ。」と言って部室を出て行った将仁。
「はぁ……」
将仁が部室を出て行くのと同時に、ため息がこぼれた。
僕…あんなに真剣に心配してくれてる将仁に嘘ついちゃった。 最低…
先ほど、将仁に何があったのかを話していた時、僕は先輩に会ったことは言わなかった。
先輩の印象をこれ以上悪くしたくなくて……嘘をついてしまった。
「はぁ…」
「あ、お帰り。」
なんてことを考えていたら、将仁が電話を終わらせて戻ってきた。
だけど、その表情は暗くて…
「朝陽、悪い。 今日はお前と一緒にいてやろうって思ってたんだけど、先輩から呼び出しくらった。」
本当に申し訳なさそうにそう言った将仁。
「ほんとに申し訳ないんだけど、家まで一人で帰れるか? 先輩の呼び出しが終わり次第、速攻で家に行くから。」
将仁の心遣いは嬉しかったけど、僕は、これ以上将仁に迷惑をかけたくなくて……
「あ、大丈夫だよ‼ 今先輩に連絡したら、今日は特別に家に来てくれるって返事あったところなんだ。」
嘘だってバレないように、頑張って笑顔を作ってできるだけ明るくそう言った。
「そうなのか…? あの人がねぇ……結構優しいところあるんだな。」
「うん‼ だから、将仁は僕のことは気にしないで先輩に会ってきて。」
なるべく頑張って笑顔で言ったおかげか、将仁は僕の言葉を信じてくれたみたいだった。
「そっか。」って安心したように笑ってくれたから。
「じゃあ、また明日な。 駅まで送れなくてごめんな。」
「大丈夫だよ。 そんなに心配しないで。」
「気を付けて帰れよ。」と将仁は言って、サークルの先輩のところに向かってしまった。
僕は、嘘をついてしまったことを心の中で謝りながら、また部長さんに捕まるんじゃないかと気が気じゃなくて……小走りで駅までの道を急いだ。
幸い、駅までの道で待ち伏せされてるなんてことはなくて。 電車に乗ってようやく安堵の息をもらした。
「はぁー………」
今日の僕、カッコ悪い…一番大切な友人に嘘ついて、一番大好きな人には心配すらしてもらえなくて。
「……ほんと…カッコ悪い……」