BL~中編・長編集2~
第17章 ~一番好きな人~
「あんた、さっき朝陽に何があったか知ってるか? テニスサークルの部長に襲われそうになって、顔真っ青にしてガクガク震えながら泣いてたんだぜ?」
「え……」
頭をガツンと強く殴られたような感覚に襲われた。
まさか、朝陽にそんなことがあったなんて……さっき、様子がおかしかったのはそのせいだったのか。
「あんたさ、朝陽のことどう思ってんの? なんとも思ってない。 酷い仕打ちをして捨てたいだけ?
だったら……俺が朝陽のこともらうけど、あんたそれでもいいの?」
「っ……」
違う。 朝陽のことをそんな風に思ったことはない。
あいつは、俺の大切な後輩で……一番大切な……
「朝陽、今頃どうしてるんだろうな。 家で……今日のこと思い出して、一人で泣いてるかもな。」
「ッ‼」
「ちょっと、遥‼!?」
笹木の言葉に、考えるよりも先に体が勝手に動いた。
気が付いたら、彼女の腕を振り払って走っていた。
「ふぅー…やれやれ。 なーにやってんだろ…俺。」
~朝陽SIDE~
「はあー……疲れた…」
やっと家に着いた……お母さんは…今日は夜勤だから帰って来ない…か…
なんだか、いつもよりも帰り道の時間が長く感じたなぁ…
体もへとへとだし…とにかく、いろいろありすぎて疲れた……
「なんか…濃い一日だったなぁ…」
部長さんに襲われそうになって…先輩の前からは逃げ出して…将仁には迷惑かけて、おまけに嘘までついて…
今日の僕、カッコ悪…
「…ッ……ぅっ…」
一人になった途端、また恐怖が込み上げてきた。
本当に…怖かった……もし、あのまま……
「ひっ…ッ……く、ぅっ…」
怖い……っ…怖いッ………先輩に会いたいよ…ッ…
先輩が僕のことなんとも思ってないのなんて、わかってる。 僕なんかよりも、彼女さん達が大切なのも。
だけど……
「せ、んぱっ……ッ…」
会いたいっ……‼
抱きしめてほしいとか、慰めてほしいとか贅沢は言わないから……だからっ…
「もう大丈夫。」って、昔みたいに優しく頭を撫でてほしい……
安心できるあの大きな手で、この恐怖を無くしてほしい…っ…
「え……」
頭をガツンと強く殴られたような感覚に襲われた。
まさか、朝陽にそんなことがあったなんて……さっき、様子がおかしかったのはそのせいだったのか。
「あんたさ、朝陽のことどう思ってんの? なんとも思ってない。 酷い仕打ちをして捨てたいだけ?
だったら……俺が朝陽のこともらうけど、あんたそれでもいいの?」
「っ……」
違う。 朝陽のことをそんな風に思ったことはない。
あいつは、俺の大切な後輩で……一番大切な……
「朝陽、今頃どうしてるんだろうな。 家で……今日のこと思い出して、一人で泣いてるかもな。」
「ッ‼」
「ちょっと、遥‼!?」
笹木の言葉に、考えるよりも先に体が勝手に動いた。
気が付いたら、彼女の腕を振り払って走っていた。
「ふぅー…やれやれ。 なーにやってんだろ…俺。」
~朝陽SIDE~
「はあー……疲れた…」
やっと家に着いた……お母さんは…今日は夜勤だから帰って来ない…か…
なんだか、いつもよりも帰り道の時間が長く感じたなぁ…
体もへとへとだし…とにかく、いろいろありすぎて疲れた……
「なんか…濃い一日だったなぁ…」
部長さんに襲われそうになって…先輩の前からは逃げ出して…将仁には迷惑かけて、おまけに嘘までついて…
今日の僕、カッコ悪…
「…ッ……ぅっ…」
一人になった途端、また恐怖が込み上げてきた。
本当に…怖かった……もし、あのまま……
「ひっ…ッ……く、ぅっ…」
怖い……っ…怖いッ………先輩に会いたいよ…ッ…
先輩が僕のことなんとも思ってないのなんて、わかってる。 僕なんかよりも、彼女さん達が大切なのも。
だけど……
「せ、んぱっ……ッ…」
会いたいっ……‼
抱きしめてほしいとか、慰めてほしいとか贅沢は言わないから……だからっ…
「もう大丈夫。」って、昔みたいに優しく頭を撫でてほしい……
安心できるあの大きな手で、この恐怖を無くしてほしい…っ…