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BL~中編・長編集2~

第3章 ~初恋は実らない~

「あぁ。」

「それだと栄養が偏るだろ。 ちゃんとしたもの食えよ。」

「ええー。 弁当作るの面倒だしさー。」

そんな理由で作らないのかよ。

本格的に格闘をやってる奴の言葉じゃないな。

「・・・仕方ないな。 俺が作ってきてやるよ。」

「え!? いいのか!!?」

体を壊されては、あの人が黙ってないだろうし。 大事な大事な跡取り息子なんだから。

「自分の作るついでだから気にするな。 明日から作ってくるから、毎朝取りに来いよ?」

「おう!!」

まさか弟の弁当を作る羽目になるとは。

思ってもみなかったな。

「朔夜の弁当、楽しみにしてるな!!」

「あんまり期待するなよ。 大したものは作れないんだから。」

「へへへ。」

嬉しそうに笑う敦志。

「・・・・・」

俺は、屋上の入り口でこの会話を聞かれていることなんて、知りもしなかった。

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