禁断の恋は病院の中で
第4章 *恐怖心*
家...帰りたくねぇな
俺の家は
自分で言うのもアレだけど
家柄がいい
そのせいで俺は医者になったし、
許嫁も決められている
家に帰るのがおそけりゃ言われるし
呑んで帰るなんてこともバレたらどうなることか
...俺はもう、ガキじゃないのに
こんなに遅くなって
絶対言われるんだろうな
俺は渋々家の戸を開けた
「ただいま...」
「何をしていたんです!!何時だかわかっているんですか!!?
こうなるなら言いなさいといつも言っているでしょう!!」
「...すみません、母さん」
「まったく...最近帰りは遅いし、朝は早いし、
お付き合いされてる方がいらっしゃるの?
駄目ですよ、あなたには許嫁がいるんですから」
「...はい、そんなもの、いませんよ
わかっています」
そのあとも話そうとしていた
母さんの言葉を無視して
俺は部屋に向かった