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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第2章 【残り菊~小紅と碧天~】 恋一夜

 突如として頬に鋭い痛みを感じた。暴れる小紅に焦れたのか、準平に打たれたのだ。まるで火球が炸裂したかのような痛みに、更に涙が溢れた。
「これでおあいこだな」
 準平は囁きながら、小紅の両脚の間に身体を割り込ませ、自らの膝で小紅の動きを封じた。
 するすると帯が解かれる。手荒く帯が解かれる音が荒れ果てた場所には不似合いな酷く淫猥な音に聞こえた。

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