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「土佐屋が琉球や清国と密貿易をしているのですか？」
　幾ら顔がきくといえども、江戸の一商人が一国を相手に貿易ができるものなのかと不審に思ったのである。龍馬は頷いた。
「いや、土佐屋と両国の間に立つ大物の商人がまた薩摩辺りにおるっつう話ぜよ。ついでにその薩摩の商人の背後には大物の武士がついとるいうから、これはもう途方もないことになる」