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「そんなこともあって、お礼にお伺いできなくて、ごめんさない」
「いや、それはもう本当に良いんだ。俺は別にあのときも言ったけど、礼を言われるほどのことはしてねえ。今日、あんたを訪ねてきたのは別件なんだ」
「別件？」
「そう、あんたに仕事を頼みてえ」
　小紅は眼を見開いた。
「それはもちろん、お引き受けさせて頂きますけど、どういったものを仕立てさせて頂ければ良いので？」