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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第22章 第二部・第五話 【冬柿】 予兆

「それは淋しくなるわね」
「まあ、仕方ねえな。本所には生まれたばかりの赤ン坊も交えて孫が七人もいるっていし、そっちに行った方が助蔵爺さんのためにも良いだろうよ」
「後任の木戸番はいるのかしら」
「そいつは差配さんか大家さんがちゃんと手配してくれるはずだ」
「助蔵さんみたいに良い人だとよいけど」

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