無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

　どこまで頑固な親子なのかと栄佐が匙を投げそうになった時、ようよう代わる代わる二人に勧めた酒がほどよく回って、父と娘の間の雰囲気もやわらかくなっていた。後は栄佐が放っておいても、どちらからともなくポツポツととりとめもない話を始め、次第に小紅の母おもとが生きていた頃の想い出話になっていった。