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　しまいには父と娘がひしと抱き合って泣く感動的な場面まで見ることができたのだが、今から思えば、あのときも二人は既にかなり出来上がっていたのだろう。それからは栄佐が止めるのもきかず、二人、差しつ差されつで酒を酌み交わし、父と娘は大いに盛り上がった。栄佐は完全に爪弾きで、まあ、二人の仲が元に戻ったのならそれで良しと彼は彼なりに納得していたのだ。