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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第3章 【残り菊~小紅と碧天~】 旅立ち

 小紅は尽きぬ想いを振り払うように首を振った。止そう、すべてはもう終わったのだ。武平は亡くなり、自分はここを出ると決めた。見果てぬ夢をいつまでも追い続けても、何も生まれない。
 過去は振り向かず、前へ。ただひたすら前へ向いて進もう。

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