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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第3章 【残り菊~小紅と碧天~】 旅立ち

「なあ、小紅。俺はずうっとお前だけを見てきたんだ。御所人形が歩き出したかのような愛らしいお前をひとめ見てから、嫁にするなら、この娘しかいねえと心に決めてきた。だから、俺を受け容れてくれ。お前が受け容れてくれるなら、俺はもう吉原にも行かねえ。金輪際、お前しか抱かないと今、ここで約束する」

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