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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第3章 【残り菊~小紅と碧天~】 旅立ち

 やがて指は二本、三本と増やされた。複数の指を挿し入れられ、途中でくの字に曲げて最奥までぐりっと押し込まれると、堪らない痺れがその部分から全身に走り抜けていく。
「あぁ、うぅん」
 小紅は知らない間に準平の指を締め付けながら、淫らな喘ぎ声を上げ続けていた。
「そろそろ挿れても大丈夫かも知れない」
 その言葉そのものはまったく意味不明であったけれど、ほどなく彼自身も着物を脱ぎ捨て、下帯一枚になったのを見た時、何か怖ろしい予感がした。

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