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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第1章 【残り菊~小紅と碧天~】 始まりは雨

 最後に遊んだあの夏の出来事は今も思いだしただけで、不快感と恐怖に駆られる。
 夏の盛りの午後、難波屋で近隣の子どもたち数人とで隠れんぼをした。小紅が隠れる場所を探していると、ふいに背後から手を掴まれた。

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