テキストサイズ

お嬢様、執事にはお気をつけください

第11章 ハル②

「あ、ダメ!」

リアはサッとケーキ皿を取り上げる。

「いいじゃないですか、一口くらい」
「冷えてるほうが美味しいの!後で!」
「リア様のケチ…」

ハルは頬を膨らませる。
その様子がかわいくて、リアはふふっと笑って言った。

「ケーキはダメだけど、こっちならもう使わないからいいよ?」

リアはボウルに少し余った生クリームを差し出した。
それを見てハルは不満そうな視線をリアに向ける。

「クリームだけですか…?」
「ほら、美味しいから!ね?」

ハルは指でクリームをすくって舐めた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ