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お嬢様、執事にはお気をつけください

第14章 ライ③

「こんなところで何してるの?」
「ライ…!」

ライはふと茂みの向こうを見ると、何かを察したようで、手招きして少し離れた場所へリアを誘導した。

「リアちゃん、あの会話聞いて出るに出られなくなっちゃった?」
「う…うん…」

ライの洞察力にリアは驚いた。
ライは何でもお見通しだというようににっこり微笑む。

「お母様に貰ったピアスを落としてしまったから…」
「そっか…だったら誰かに頼むとかしないと、こんな時間に一人なんて危ないでしょ?」

ライはリアの腰をグッと引き寄せる。

「アブナイ狼に襲われちゃうよ?…俺みたいな」

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