ソウル・雨─AtoZ.
第4章 雨の午後─
ユノは、何も云わない。俯ぶせの背に手をチャンミンは置くと「髪まだ乾いてない─。…温めて、あげます」背中に手を滑り込ませ、腰を抱え上げる。強く、頭を振ったユノの髪の雨のしっとりした匂い。「何だかふたりで部屋で雨に濡れてるみたいですね」チャンミンは愉快そうに云いながら、起き上がろうとする体の動きをたやすく封じ込め、ユノを抉った。
頬をソファーに押し当て、ユノは瞳をチャンミンに向ける。
チャンミンはその瞳を覗き込み、さらにユノを深く抉る。
ふたりはどちらも互いに瞳を相手に据えたまま、まるで相手の瞳の表面に映る自分の姿を見ているようだった─。チャンミンが手をユノの髪に伸ばして、その髪を掴む。 もう片方の手で首筋から服の襟を下げ、肩が剥き出しになる─。「雨の…匂いがする」チャンミンが口の中で呟く。同時にユノの体の奥を探る。 逃れようともがくユノに「いいんですか…僕が体引いても」動きを止め、ユノの横顔を見つめる。 …うっすらと汗の光る、小さい顔。「汗かいてる。体、温まったみたい…ですね─」静かに云いながら、体を離そうとするチャンミンにユノは激しくかぶりを振る。
「…何です?」─優しい声だった。
頬をソファーに押し当て、ユノは瞳をチャンミンに向ける。
チャンミンはその瞳を覗き込み、さらにユノを深く抉る。
ふたりはどちらも互いに瞳を相手に据えたまま、まるで相手の瞳の表面に映る自分の姿を見ているようだった─。チャンミンが手をユノの髪に伸ばして、その髪を掴む。 もう片方の手で首筋から服の襟を下げ、肩が剥き出しになる─。「雨の…匂いがする」チャンミンが口の中で呟く。同時にユノの体の奥を探る。 逃れようともがくユノに「いいんですか…僕が体引いても」動きを止め、ユノの横顔を見つめる。 …うっすらと汗の光る、小さい顔。「汗かいてる。体、温まったみたい…ですね─」静かに云いながら、体を離そうとするチャンミンにユノは激しくかぶりを振る。
「…何です?」─優しい声だった。