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『好き』の重さ

第14章 赤い糸

翌日の職場 ――

「はい。
大変お世話になっております。
その件は、私がお伺いします。」


それは、芝田さんの会社からの電話だった。


用件が済み、電話を切ろうとした時の事―

『―― 宜しくお願いいたします。では…失礼致し
… あ、星川さんお待ちください。

芝田と変わります!』


電話口の向こうで芝田さんの呼び止める声がして、受話器を渡す気配がした!


ドキドキドキ!


思わぬ展開に私の心拍数がいきなり高まった


『電話変わりました。
芝田です。

前回の会議の際は、申し訳ありませんでした!』


聴こえてきた声は


事務的な挨拶ではあったけど


穏やかでとても優しく


あれ程忘れようと決意した私の心を揺さぶった


でも、これは仕事なのだと言い聞かせつつ平静を装う


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