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『好き』の重さ

第8章 私の気持ち…

ルームミラーに映る課長の顔をボンヤリと眺めながら、首に掛けたままのネックレスを指でなぞる。


「あのぉ〜……
かちょ……堀内さん、このネックレス…高かったでしょう?」


気になって聞いてしまった…


「はははっ!
優秀な社員は何かと価格が気なるらしいね」


「だって…
高そうなんですもん…!」

「本当に大したことないよ!
それより…ひとみに似合って良かった」


「ふふっ!こちらこそ…ありがとうございます。
凄く嬉しいです!」

ついつい、笑みが漏れてしまう。


「ひとみが喜ぶ顔をみるのが嬉しいんだ。

物で釣ろうとかじゃないからね!

ただ…
ひとみに僕の気持ちを伝えたいだけなんだ。」



静かに囁く言葉に"こんなにも思われているんだ…"と感じた


女性としては思うより思われる方が幸せなんだと思う。


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