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☆短☆編☆集☆[新・続]

第2章 ヒーローにひかれる松井くん




店長に呼ばれて俺は急いで店長の側まで行ってオロオロと涙を流しながら"すみません"と何度か誤った。



すると、店長は椅子から立ち上がり俺の頭に手を添えてニコっと微笑んだ。



「松井くん、今日も遅刻だよ?
怒ってないから何で遅刻したのか言ってごらん?」



店長は俺の頭を撫でながら優しい口調で問い掛けてきた。



「えと...掃除当番で...二人しか居なくて遅くなりました。次からは絶対遅刻しません!!」



「そっかぁ、松井くんも忙しいからね
今度遅れるような事があったら時前に報告してね?
何かあったんじゃないかって心配しちゃうでしょ」



「...はい、すみません」


俺は頭を下げて一旦その場を離れて自分のロッカー室に行って仕事服に着替えてから左胸元に名刺の載ったバッチを貼って、店長の元へと戻った。



「松井くん、カウンターに来る御客さんを頼むね。
あと、多分今日もあまり人が来なくて暇だと思うから好きな本持ってきて読んでてもいいよ」



「あ、はい」



俺はキリッと返事をすると店長は笑った。



「いい返事です。

じゃあ俺は中の作業に回るから時間になったら呼びにくるね」



そう言って、店長は中に入っていった。



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