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カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-

第4章 第4話 ギルド全員集合


俺はあの野獣の様なオッサン相手に全くって言っていい程に手も足も出ない状況。

「ちきしょう……あの霧のせいで。」

正にこの状況で俺の最大の壁は霧だ。あのオッサンは軍人だけであって体術は半端ない。それに気配を殺す事にもお手のもの。厄介この他ないのは隙も何もない。

ただジワリジワリと相手を痛め付けて最後にトドメとして仕止める。ソレには、この霧があって更に反則具合が増す。

「っ?!ハングド…ぐっ!!」

「……」

俺は背後からの一瞬の殺気を読み取ってハングドマンで拘束しようとしたが相手が一枚上手で俺がオッサンの打撃を喰らう。

オッサンは顔色を1つも変えずに無表情のままで俺を打撃を加えた後にすぐに霧の中に隠れてしまう。

「またかよ……」

さっきから、ずっとこの調子。打撃を喰らっては霧の中に逃げられ、俺の隙を突いては現れては打撃を加えてまた霧の中に隠れる。その繰り返しだ。

それに何よりも打撃の一発、一発が重くて俺の急所に確実に突いてきて俺にダメージを与えてきやがる。

でも何でだ?何で俺にはオッサンの姿は見えないのにオッサンには見えているんだ?一寸先は闇とは言わないが一寸先は真っ白で視界が悪すぎる。
考えろ……考えるんだ。何も相手にしているのは反則な位に強いが弱点は必ずあるはずだ……ん……

「あぁ!もう面倒くせぇ!!ハングドマンッ!」

俺は考えるのが面倒になり左右の両腕を始めとする身体の全身からハングドマンの鎖を出して当てずっぽに相手を拘束することにした。

半径約15メートルくらいの範囲でハングドマンを放てば必ずオッサンを拘束出来ると思ったからだ。これなら必ず拘束出来る。

しかし俺の考えは甘かったのだった。その考えが浅はかだったとすぐに分かるのに数秒も至らなかった。

「なにッ?!何でだよ?!」

「残念だがジ・エンドだ。」

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