テキストサイズ

カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-

第1章 第1話 運命のカードに身を任せる


俺は折り返しの電話をするために携帯のボタンをタッチして純弥を呼び出す。

4回くらいコールしてから純弥の携帯に繋がった。

「もしもし純弥。どうしたん。」

【刃。待ってたぞ…】

純弥の様子が可笑しい…とてもじゃないがいつもの純弥じゃない。いったい純弥の身に何が起きたんだ?

「ちょ!ちょっと純弥!いったいどうしたん?!」

【は…】

「は?!」

【腹が…】

「腹がどうしたんだよ?!」

【腹が減った…】

俺は大阪の新喜劇みたいに盛大にズッコケたのは言うまでもない。

「なんだよ?!驚かすなよ!!」

【とにかく…飯を…飯を作ってくれ…くっ!】

純弥との連絡はここで途切れてしまった。って言われてもただの空腹だから大した事はないだろう。

「ん〜…取り敢えず純弥の家で飯を作って食うか。」

そして俺は財布と家の鍵を持って玄関に鍵を閉めて純弥の住むマンションへと向かう。

そろそろ腹の虫が煩くなってきたな。あぁ〜…腹減った。

そんで俺は歩きで純弥のマンションに向かう。俺のアパートから純弥の家まではそう遠くないから歩きで充分だ。

「全く…純弥のやつ。料理くらい出来るのになんで俺にやらせるのかな〜?」

ってか、この前それをソックリそのまんま聞いたら『お前の料理の方が美味いから。それに料理人になるんだろ?別に良いだろ?』こんな事を言ってきやがった。

まぁ別に純弥のやつが喜んでくれるなら良いけど何か違う気がするんだよな。

あっ。アイツん家にまだ食材があるんかな?あれば良いんだけどな。それに何を作ろうかな?洋食にしようかな?和食にしようかな?中華にするのも良いよな。

「はぁ…それは純弥ん家の冷蔵庫を見てから何を作ろうか決めよう。」

何を作ろうかを考えている内に住宅街の一等地に堂々と建っているマンションを見付ける。そうここが純弥が1人暮らしをしているマンションだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ