
カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-
第2章 第2話 マギ・ウォールド
「ギャァァァァアアアアッ!!!」
ドラゴンは純弥の音撃と言う名の衝撃波を喰らい悲痛の叫びとはこの事かの様に苦しみの奇声を挙げては悶えジタバタしては暴れる。
ドラゴンは純弥の音撃によって確実にダメージを喰らっているのは見て分かる。だけどダメージは与えられてるが今の俺達にはドラゴンを倒す決定的な一撃がない。
俺のバインド・ハングドマン-緊縛の吊るされた男-でドラゴン自身の身体に楔を刺し込んでもあんまりダメージはない。
ましてや純弥のノイズ・ザ・フール-騒音の愚者-での音撃だけじゃ持久戦は確実。このままジリ貧で体力と火力のあるドラゴンでは倒せない。
なら…どうする?俺も正直言ってまだバインド・ハングドマン-緊縛の吊るされた男-の能力を全てを把握していないのが現実。
鎖を操りながら鎖の先にある楔を刺し込むのは、ほんの極一部での使い方でしかない。
じゃあ…どうする?どうすれば今、俺達がドラゴンというファンタジーなやつに倒して生き残って勝てる?やっぱり得策としては…
「純弥!」
「なんだ?!」
「一旦、ほんの一旦だけこの場を引いて作戦を立て直そう?!」
「分かった!」
「純弥!捕れ!!」
俺は左手のバインド・ハングドマン-緊縛の吊るされた男-の鎖を伸ばし純弥に捕まらせて右手の鎖で遠くに飛ばして離れた木に楔を打ち込み一旦この場から離れる事にする。
ドラゴンの居る場所から離れた所で俺も純弥も額に汗を滴る様に落ちながら軽く息を上がらせお互いに疲労の顔を見せていた。
「悪いな。純弥…」
「別に構わないがどうしたんだ?」
「やっぱり今、目の前に居るドラゴンを倒すにはガムシャラに能力を使ってゴリ押しする様に作戦を立てた方が良いんじゃないかって思ってさ…」
「なるほどな。一理あるな。」
「だから。まず相手に勝つためには自分自身を知らないとなんだよ!」
