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カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-

第2章 第2話 マギ・ウォールド


俺と純弥はジャングルの物陰に身を隠して恐らくは正真正銘の最後の作戦会議をする。

「それで刃。お前の言ゔとっておきの策゙ってのはなんだ?」

「純弥のノイズ・ザ・フール-騒音の愚者-は音撃による攻撃。だけど元を辿れば音だからさ。」

「ほぉ…なるほどな刃。考えたな。確かにこのファンタジー染みた危機を脱する事は出来るな。」

「だろ?」

純弥は俺のとっておきの策に気付いてくれて、どうやら俺の策に乗っかってくれる様だ。

「でもよ。それを最初に気付いていれば、こんなに体力を削ぎ落とされる程に疲れないで済んだのにな…」

「そ、それを言うのは無しだぜ?!確かに早く気付いていれば…」

「フフ…冗談だ。そうと分かれば早くやるぞ。」

「おっしゃっ!任せとけ!」

そして俺達は堂々と真っ正面からドラゴンの目の前に立つ。

するとドラゴンの視界に俺達が入ると同時に唸り声を俺達に威嚇しながら近付いてくる。

「刃…」

「はいはい!バインド・ハングドマン-緊縛の吊るされた男-!」

「グゥゥゥウウッ!!」

そして俺は両手からバインド・ハングドマン-緊縛の吊るされた男-を出してドラゴンの身体全身に鎖で縛り付けて拘束する事に成功する。

「暴れても無駄だぜ!ドラゴン!今だ純弥!」

「グォォオオ!グォォオオッ!!」

「おう!ノイズ・ザ・フール-騒音の愚者-!」

純弥はギターのピックでノイズ・ザ・フール-騒音の愚者-の弦を軽くなぞる様にギターをならす。

【Pitch Extent】

ノイズ・ザ・フール-騒音の愚者-から無機質な機械音が鳴ると同時に純弥を中心に薄く半透明なサークルが出てくる。

純弥を中心にしたサークルは瞬く間に大きく広がりまるで何かの結界を張った様にドラゴンと俺と純弥を含めた、この辺り一帯を覆う。

「さぁ。俺の音で静まりな…ドラゴン。」

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