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カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-

第2章 第2話 マギ・ウォールド


「うぉぉぉおおおッ!!早く!早く!着いてくれぇぇ!」

「刃!あともう少しだ!」

「このやろう!」

俺と純弥は今なにを汗だくになってまでやってると言うとだ。

食材の魚は手に入れたし純弥のお陰で使えそうな薪もあるし、デザートの果物もある。だけど…

調理法と明かりとして必要な肝心の火がない。この見渡す限りのジャングルで更にファンタジーな世界にライターなどという便利な着火ツールが有るわけがない。

なら、原始的かつ俺達の大昔の祖先達がやっていた方法しかないでしょ。

それは木と木の摩擦によって生ずる熱で生まれる火起こししかないでしょ?

そして俺と純弥で交代しながらやっている内に既に日が暮れてジャングルの中は不気味な樹海へと変わっていってる。

「刃!煙が出てきているぞ!」

「よし!あともう少しだ!おりゃぁぁああッ!!」

俺達の努力が正に実ったかの様に木は焦げそして煙を出して藁や何かで小さくしながら徐々に火を大きくしようとしたときに…

俺の額から大きな汗が一筋に流れて落ちる…

不幸にも俺の汗は火元に落ちてしまいジュッと消え去ってしまった…

「「……」」

「アハハハ……ごめんちゃい。」

「ごめんちゃいで済むか?!お前は?!」

「だからゴメンってば!」

純弥は俺の胸ぐらを掴んでは揺さぶり怒る純弥に俺は乾いた笑いをしながら謝るしかなかった。

「あぁ…もう!またやれば良いじゃねぇかよ?!」

「その時間にどれだけの時間が……待てよ。」

純弥は途中で怒るのを止めて服の中にあるポケットをガサゴソと探し始める。

「うん…ライターあったわ。」

「……最初から出せよ!純弥ぁぁああッ!!」

純弥の上着のポケットからライターを取り出してきたから俺はもう呆れた感じで虚しい心の叫びをあげるしか無かったのは言うまでもない。

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