
カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-
第2章 第2話 マギ・ウォールド
「まぁまぁ落ち着きなよ。ゲームは始まったばかりさ。僕達は見守るだけさ。」
ミカエルのその一言で言い争っていたラグエルとレミエルが落ち着きを取り戻して辺りは静寂に包まれる。
「まぁ、いくら九死に一生を遂げた人間と言えど人間は人間。色んな奴が居るもんだね。僕のギルド何か早速ギルドを探しながら悪さをしているんもんだ。」
ミカエルは溜め息を半分と面白さ半分と言ったところなのだろうか何かにそそられる様な笑みで水晶に映るミカエルのギルドを見ている。
「私のギルドは良心を持ってはいますが悪知恵が働くと言いますか頭がキレると言いますか…すぐにギルドを全員集めて、マギ・ウォールドの魔導政府。つまりマギ・ウォールドの中枢にマギ・ウォールドの賞金首を手土産に仕官ましたよ。」
ラファエルは殆ど呆れながら水晶を見ては大きな溜め息をしながら下を俯く。
「ホッホッホッホッ…さすがは栄光を司るグローリーのギルド。正にマギ・ウォールドで栄光に着きましたか。しかし栄光と言うのも永遠ではごさりませんからのぉラファエル殿。」
「くっ…」
サラカエルは今はラファエルが優勢と言えど最終的にはサラカエル自身が勝ちを取るという栄光と言う一時の名誉はいずれは崩壊すると言う皮肉を込めた嫌みを言う。
その皮肉をすぐに理解したラファエルは唇を噛み締めながら露骨にサラカエルを睨む。
「しかしワシのギルドは何をノンビリとしているかのぉ…自由気ままと言うか仲間を探しに未だに動かん。」
サラカエルはマイペースな自分のギルドに少し困り果てた様子で水晶を見て細く笑う。
「はぁ…早く全員集めて動いてほしいもんだよ。全く…」
「私も…」
レミエルもラグエルのギルドもサラカエルと同じように仲間は全員は集まっていないらしい。
「俺のところは、もうそろそろ全員が集まるな。」
ウリエルは眉間にシワを寄せながらサラカエル、レミエル、ラグエルを見ながら不敵に笑う。
