テキストサイズ

カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-

第3章 第3話 恋人-ラヴァーズ-と戦車-チャリオッツ-


「正直言って俺もさっきのやり取りは胸くそ悪くてな。だけど…絶対的な権力の目の前には正義感は無力なんだよ。」

「……」

マスターも俺と同じように正義感が強いんだろう…だけど…踵を返すマスターの背中は俺は寂しく、やるせないって気持ちが分かる。

「まっ!今は俺の自慢の飯を食って元気になってくれや!」

「あ…うん。じゃあ頂きますマスター。」

「おう!」

マスターは俺達に振り向いて満面の笑みを見せると厨房へと戻っていく。

「じゃあ、みんな頂こうか!」

「頂き…ます…」

「い、頂く…ぜ…」

大皿に山のように盛られた飯を皿にすくってみんなに分けてから俺はスプーンで一口頂く。

「ん!これ上手いぞッ!」

「確かに。初めて食べるけど中々の美味さだ。」

純弥も絶賛の味。これはソーセージに鶏肉に更に豆を何かの調味料でじっくりと煮込んだ料理だけど何なんだろ?

それは良いとして箸じゃなくてスプーンが止まらねぇ美味さだなッ!

俺は更にスプーンを進めると御代わりで大皿から自分の皿に盛って、がっつきながらマスターの料理を食う。

純弥も他の2人もスプーンを進めていく内にいつの間にか完食して俺は少し休憩が欲しいくらいに正に満腹状態。

「おぉ!全部食いやがったか!これは作ったかいがあったな!」

「有り難うなマスター!こんな美味い飯は初めてだぜ!」

「アハハハ!それは有り難うな!これはこの国の家庭料理でな。」

「マジか」

「取り敢えず皿を下げるぞ。」

「うん!」

マスターは嬉しそうな顔をしながら皿を下げて再び厨房の中へと戻っていく。

「ふぅ…取り敢えずは生き返ったぜ!」

「本当に有り難う…感謝するよ。えぇ…」

「あぁ!自己紹介が遅れたな!俺は刃!そしてダチの純弥だ!」

「宜しくな純弥だ。それより聞きたいことがあるけど良いか?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ