
カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-
第3章 第3話 恋人-ラヴァーズ-と戦車-チャリオッツ-
「それにしても敵のギルドに遭遇したら叩きのめせってよ。」
「まぁ、敵は少ない方が良いって言うし。」
ダリオと一八の話を聞く俺は額に汗を滲ませながら純弥とアイコンタクトを取る。もし、もしだ。ダリオと一八が俺と純弥とは違うギルドだと分かればダリオと一八は俺達に牙を向くだろう。
そして、いざ戦う事になったら問題がある。それはダリオと一八のキャリバー・カードの能力だ。俺と純弥はダリオと一八のキャリバー・カードの能力をしらない。
能力を知らずに戦うのは勇気というより無謀にほぼ近い。だけど逆もしかりだ。ダリオと一八も俺と純弥のキャリバー・カードの能力を知らないと思う。
これはダリオと一八の素振りを見る限り俺と純弥が急にファンタジーに来られた事を知らない。むしろ俺と純弥をファンタジーな世界の住人だと思っている。
「所でさ。実は僕達は仲間を探してるんだよね。」
「そうそう。確か吊るされた男、愚者、隠者、塔、悪魔、節制の能力を持つ奴等をな。」
「「っ?!」」
俺と純弥はダリオと一八が言ったギルドの中に俺の゙吊るされた男゙と純弥の゙愚者゙があった。すると驚いた顔をした俺と純弥にダリオが質問してくる。
「刃に純弥。そんなに驚いた顔をしてどうしたんだい?」
「あ…うん。実はさ…俺も純弥もダリオと一八と同じようにこの世界から連れてこられたんだ…」
「おいおい。マジかよ?!」
「あぁ。次いでに言えば俺が゙愚者゙で刃ば吊るされた男゙だ。」
「って事は…俺達の仲間だったんだな!いや…仲間に助けられるなんて、こりゃあ有り難いわ!!」
「そうだね。僕も刃と純弥に助けられたって思うと何だか嬉しいよ。」
「えへへ…」
たまたま行き倒れで助けたダリオと一八が同じギルドだったのとその2人に改めてお礼を言われると俺は少し照れ臭くなって笑ってしまう。
