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カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-

第3章 第3話 恋人-ラヴァーズ-と戦車-チャリオッツ-


すると野次馬の様に店に居た客を始め街中で通り掛かった人達が拍手をし始めた。

「やるじゃねぇかよ!」

「ざまぁねぇぜ!魔導軍!」

「よっ!あんちゃん達!最高だね!」

「魔導軍をアッサリやっちまうなんて凄いぜ!」

「見ててスカッとするぜ!!」

野次馬の連中から拍手を始めとする大きな喝采が飛び交う。よほど魔導軍っていうのが街中の嫌われものっていうのを身に染みる。

だけど…なんか気に食わない。マスターが殴られた時には暴力と権力に怯えて何にもしないでコソコソと見ていた連中が…

本当に都合が良いほどに…胸くそ悪くなるほどに…気に食わないの一言。

「なぁ。取り敢えずはここに長居はしないで早めに出ようぜ?」

「一八のいう通り僕達が騒ぎを起こしたせいで刃と純弥にも厄介事がさ…」

「あ…うん。そうだよな。マスターに勘定済ませて早くこの場から離れよう。」

「だな…」

俺達4人は店の中に戻ってマスターの所に行き勘定を済まそうと金貨の入った麻袋を取り出す。

「マスターごめんよ。騒ぎを起こして…勘定払ったらすぐに出ていくからさ。」

「謝るなよ。むしろ感謝しているくらいだ。それに、あんちゃん達には礼もしたいから勘定は要らねぇよ。」

「で、でも!」

「良いんだよ。俺はあんちゃん達には感謝しても感謝しきれない。どうだ?まだ宿が見付かってないならタダで俺の店で泊まるか?飯も着けるからよ?」

「で、でも…」

すると俺の後ろから純弥が口を挟みマスターの好意に無下に断ろうとする俺を諭す。

「刃。謙虚な姿勢は大事だが人の好意を無下に断るのも失礼だぞ?」

「まぁ…そうだけどさ。」

「ここはやっぱり好意に甘えた方が良いよ刃。」

「ダリオまで…もう分かった。マスター有り難うな!」

「おう!部屋は4人部屋だ。鍵を渡しとくぜ。」

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