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カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-

第3章 第3話 恋人-ラヴァーズ-と戦車-チャリオッツ-


「んじゃ、ゆっくりとしていってくれ。昼飯になったら呼びに行くからよ。」

そう言った後にマスターは踵を返してドアを閉めて階段を降りる足音が徐々に消えていく。

「なぁ…ダリオ。気になることがあるんだけど良い?」

「どうしたんだい?別に構わないよ。」

どうしても気になる事がダリオにあった。もしかしたら聞いちゃイケないのかもしれないけど…仲間だからあんまり隠し事とか嫌だしな…

「その顔の傷…随分と古そうだけど…どうしたの?」

「え…あ、うん。」

やっぱり、あんまり聞いちゃイケない事だったみたい。ダリオは傷跡を手でなぞるように触りながら黙り込む。

「あ…悪い!言いたくなかったら…」

「ううん。大丈夫だよ刃。これは…この古傷は大切なワイフ。つまり奥さんが殺された時に受けた傷…なんだよ…」

「え…?」

俺は今更ながらダリオが恐らく1番聞いて欲しくない事を聞いてしまったのだろう…

ダリオにとって1番思い出したくない事を俺は…思い出させてしまった…

そして、ダリオは生気を無くした様に細い声で語りかける……




僕ダリオ・バートンの家系は父、母、そして祖父母にバートンの家系は代々医者の家系でもちろん僕も幼少の頃より医者の知識と父、母の元でオペの技術を磨いた。

中でも僕はバートン家では神童と呼ばれて居て医療の知識もオペの技術にも1回教えて貰っただけですぐに飲み込む。

その飲み込みの早さと僕の好奇心の強さでオペの応用や新薬の開発と功績を上げて僕は医者の免許をトビ級で合格した。

だけど僕の医者になった理由は家系が医者だからじゃない。神童と呼ばれたのは飲み込みの早さでも無ければ好奇心の強さじゃない。

僕の幼馴染みの女の子の゙フィオ゙の為だけだったんだ…

僕とフィオは家がお隣同士で父、母とフィオの両親ともに仲が良く。僕はよくフィオの家に遊びに行っていた…

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