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カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-

第3章 第3話 恋人-ラヴァーズ-と戦車-チャリオッツ-


彼女はそれはとても可愛らしくブロンド色の長く艶のある髪に、まるで人形みたいな綺麗でパッチリとしたサファイアの様な瞳に美しく透き通る声に優しいその笑顔と少しドジな守りたくなるような性格。

僕は幼いながらもフィオ恋に焦がれていた…だけど…

彼女は難病に侵されていて外出することがままならず、そして…寿命も大人になれる年齢まで生きれるか難しかった。

だから僕は必死に来る日も来る日も医療の知識、オペの技術に新薬の開発などにノメリ込んだ。全ては自分にとって大切なフィオを治す為に…

たまに病気で暗くなっているフィオを少しでも元気付けようって思って面白い話をしたりフィオの大好きな人形をプレゼントしたり、フィオを車椅子に乗せて散歩したりした。

だけど…僕もフィオも年齢を重ねる事にフィオは段々と顔色も悪くなり病気によって痩せ細ってしまい…次第に僕に笑顔を見せてはくれなくなってしまった…

ある日フィオは誰にも会いたくないと言った様だ…自分の担当の先生も家の執事やメイドにフィオの両親でさえも…

だけどフィオは僕になら会っても良いって言うから僕はフィオの両親から、その事を聞いて急いでフィオの元に行った。

僕はフィオの部屋に入るとフィオはただ自分の窓から見える景色を見るばかりで僕に振り向こうとしない。

するとフィオは何かを呟く様に言う…

『ゴメンね…ダリオ。私ったらワガママで悪い娘よね…』

フィオの声は今にも消えそうで…僕はゆっくりと彼女の元へ近付き彼女のベットに座り込む。

『ねぇ…ダリオ。どうして私はこんなに身体が弱いの…?病気だから…?私が病気だから色んな人達に迷惑を掛けて!私を見てば可哀想゙って同情しているんでしょ?!ダリオも!ダリオも私が可哀想だから!!』

僕は泣き叫ぶフィオを後ろからゆっくりと包み込む様に抱き締める。フィオは声を押し殺して涙だけが流れ落ちてくる…

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