
カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-
第3章 第3話 恋人-ラヴァーズ-と戦車-チャリオッツ-
あの日…そう僕はフィオに改めてプロポーズをして結婚式の段取りも順調で明日に式を控えた日の事…
僕とフィオは独身最後の夜を楽しみながらレストランを貸し切ってBGMも生演奏で2人きりで食事と会話を楽しんでいた。
だけど…その幸せな一時をブチ壊すかのように店のガラスに1発の銃弾の音が鳴り響いた。
その後に複数の仮面を被った連中が拳銃にライフルにナイフと言った凶器を振りかざして店の中を暴れたい放題に暴れて…
僕はフィオを連れて逃げようとした時に…
彼女は1人の強盗のライフル銃の流れ弾によって頭を撃ち抜かれた…
それはとても…呆気なく。僕が幾ら彼女の名前を言っても…
倒れ込む彼女の身体を揺すって叫んでも…
彼女はピクリとも動かなかった…
僕は…゙運命の悪戯゙という言葉を頭によぎらせて、自分が今この状況こそが゙運命の悪戯゙なんだと…絶望し…人形の様に動かなくなった彼女を抱き締めて…
僕は…泣きじゃくった…
だけど…仮面を被った連中の1人は僕に悲しみにうちひしがれる暇さえ与えなかった…
仮面を被った1人が背後からナイフで僕の背中を刺し込んだ…
最初は何が起きたのか分からなかった。でも突然背中から激痛が走り痛みのあまり自分が人間なのかと疑うほどの叫びを上げる…
抵抗も出来ない状態で倒れ込む僕にナイフを持った仮面の奴は次には僕の顔をゆっくり、ゆっくりとジワジワと斜めに切り裂いて…
それから僕の身体を…右と左の手、足を痛みに悶え苦しむ僕を嘲笑うかの様に切り刻んでいく…
痛くて…苦しかったけど…
僕はフィオと一緒に天国に行けるなら良いと思ってしまった…
その後に僕は気を失ったのだろう…
だけど…僕は幸か不幸か…生きていた…病院の中で…
目覚めた時にすぐに自覚したよ…僕とフィオは永遠に別れてしまったんだって…
