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カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-

第3章 第3話 恋人-ラヴァーズ-と戦車-チャリオッツ-


天界で吊るされた男、愚者、恋人、戦車のギルドである大アルカナの゙オリジナル゙とスペード、ダイヤ、ハート、クラブのギルドである小アルカナの゙スードとの戦闘を水晶から映し出される様子をただ見守る天使が1人。

「始まったか…」

そうポツリと独り言を漏らしたのが7大天使の1人であり大アルカナの゙オリジナル゙のギルドに賭けたガブリエルだ。

ガブリエルはただ見守るだけで、その瞳の奥には何を考えているのかは分からない…

「ちょうど…始まった…」

「ラグエルか。」

「ん。」

水晶から映し出される戦闘を見守るガブリエルの後ろから同じく7大天使の1人で小アルカナの゙スードに賭けたラグエルが姿を現す。

「ガブリエル…」

「なんだ?」

「悪いけど…貴方のギルドは…潰させてもらう…」

「ほぉたいした自信だな。ラグエル。」

「ん…」

ラグエルは抑揚のない小さな声だが、その発言からは大きな自信があるみたいだ。

「なんで勝つと思う?」

「それは…同じ4対4でも…スートの…キャリバー・カードの能力は…個々は強いから…」

「なるほどな。確かに俺のギルドは全部で8人だ。そしてキャリバー・カードのギルドの分け方としては人数が少ない分だけ個々の能力が強い。それは認める。」

「ん…」

「特に大アルカナのギルドは個々の能力が限定されてる分、人数でカバーする。確かに全員ギルドが集まっだスードのギルドとまだ半分しか集まってない゙オリジナル゙のギルドでも差はあるが…」

「が…?」

「何も戦闘においては能力の差だけが勝負を決する訳じゃないさ?」

「どうして…?」

「まぁ、戦闘は始まったばかりだし、ゆっくりと見ていよう。」

「…?」

「戦闘はキャリバー・カードの能力だけじゃない地形と駆け引きと運も必要なのさ。」

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