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カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-

第3章 第3話 恋人-ラヴァーズ-と戦車-チャリオッツ-


まずは4人に奇襲を掛けて微量ながらもダメージを受けさせてからバインド・ハングドマン-緊縛の吊るされた男-の本来の能力で拘束しようとする。

はずだった…

イーサは細長い剣で素早い剣捌きで、敬語の男はコインを投げ飛ばしてハングドマンの楔を弾き、血の気の多い女はアメリカン・クラッカーから衝撃波を放ち、気だるそうな男は槍の形状を楯に変えて防いだ…

「なに?!」

「中々面白い能力ですが…私の能力の敵では無いですね。」

敬語の男は俺に向かって数枚のコインを両手から弾丸の様に飛ばす。

「刃!」

純弥はギターのピックでノイズ・ザ・フール-騒音の愚者-の弦を軽くなぞる様にギターをならす。

【Pitch Extent】

ノイズ・ザ・フール-騒音の愚者-から無機質な機械音が鳴ると同時に純弥を中心に薄く半透明なサークルが出てくる。

純弥を中心にしたサークルは瞬く間に大きく広がりまるで何かの結界を張った様にドラゴンと俺達と敵のギルドを含めた、この辺り一帯を覆う。

「そうはさせないぞ。」

純弥はピックでギターを弾くとノイズ・ザ・フール-騒音の愚者-から音撃が放たれ敬語男のコインを無効化する。

「私の相手は君の様だね…」

「アンタ。随分とプライドだけは高そうだな。そのプライドをヘシ折ってやるよ。」

「小僧…」

すると純弥と敬語の男はその場から少し離れながら林の方へと走り抜ける。

「ファースト…」

一八は体勢を低く構えて右側の背中にある3つの内の1つの排気管から煙をあげる。

「ブレイク・ナックルッ!!!」

一八のエンジン・チャリオッツ-熱機関の戦車-は気だるそうな男に向かって加速しながら拳を放とうとする。

「ぐっ…」

「アンタの能力は結構単純なんだな…まぁ、良いか。」

気だるそうな男の槍は一八の攻撃のカウンターの様に槍が伸びて一八の左腕に傷付ける。

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