
カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-
第3章 第3話 恋人-ラヴァーズ-と戦車-チャリオッツ-
何かしらの策が思い付く筈だ俺。こういう逆境の時だからこそ俺の策は相手の裏を書き逆境を切り抜けてきた…
もし、裏世界での仕事で裕香さんが同じ状況だったら…裕香さん?…あっ!
「イーサ。」
「なんだ?刃。」
そうだ。裕香さんは俺にもしもの時が来た時に教えてくれたんだ。
「確かに俺とお前とじゃあキャリバー・カードでのスペックはイーサの方が断然上だよ。」
「随分と物分かりが良いが…その目は負けを認めた様子じゃないな。」
「あぁ。なんせ俺には育ての親であり、師匠でもある人の直伝の゙とっておきの策゙があるんだから。」
裕香さん。今この場で裕香さん直伝の゙とっておきの策゙を使わせてもらうよ…
「とっておきの策ねぇ…」
「言っておくけどイーサ。俺は足を使うぜ?」
「足ねぇ…それは楽しみだな。」
「それに俺は息が切れるまでとことんやるつもりだ。」
「息が切れるまで?まるで背水の陣だな刃。」
「へへっ!俺のとっておきの策を披露してやるぜイーサ。」
俺は不適に笑いながらイーサに背中を見せて足踏みしながら言う。
「逃げるが勝ち!!」
「…はっ!」
裕香さん直伝の゙とっておきの策゙とば逃げる゙事だ。もし、どうしようも無いときは無理に戦わずに逃げる。だけど…ただ逃げるだけじゃない。逃げながら別の策を考える。
「待ちやがれ!男の戦いに背中を見せるとは!士道不覚悟!!」
「いつの時代の人間だよ!って早っ!」
しかし、もう俺のイーサの裏を書いてブチのめす算段は既に考え付いた。
「ハングドマン!」
「なに?!」
「おらよッ!」
俺はイーサの不意を着いて振り向きバインド・ハングドマン-緊縛の吊るされた男-でイーサのレイピア・スペード-速斬りの剣-に巻き付ける。
イーサは不意打ちの様に思考が追い付かずレイピア・スペード-速斬りの剣-を手から離してしまう。
