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カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-

第3章 第3話 恋人-ラヴァーズ-と戦車-チャリオッツ-


イーサはレイピア・スペード-速斬りの剣-を持っている時に目にも止まらない剣捌きと素早い身体能力が発揮出来る。

なら、レイピア・スペード-速斬りの剣-を手放せば能力は無効になる筈だ。その隙を突いて反撃だ…

「まだ甘いな刃!」

「なに?!キャリバー・カードを引っ込めた!!」

「レイピア・スペード-速斬りの剣-!!」

「再び出しやがった!!」

「確かに意表を突いた一種の策だ。だがキャリバー・カードを一旦、引っ込め再び出せば良い話だ。」

「ちっ…」

クソ…俺の読みは甘かったぜ。言われてみればそうだぜ。例えキャリバー・カードを手放したとしても引っ込めて、一旦再び出せば自分の手に戻るんだからな…

「万策尽きた様だな!刃!これが俺のレイピア・スペード-速斬りの剣-の真骨頂だ!」

剣を構えたイーサに対して対応が出来るように戦う構えを取っているとイーサは一瞬にして姿を消した。

「き、消えた…?」

「違うな。上だ。」

「上…?ぐわあぁッ!!」

イーサの声が聞こえた俺は上を振り向いた。すると正直、何が起きたか俺には分からなかった。

だけど俺の左肩が刺されたのは確かだ。なんだ…?何が起きたんだ?

イーサは剣先に着いた血を剣先をしならせる様に振り払い再び構える。するとまた消えた。

俺がイーサの姿を探していると一突き、また一突き。その度に俺の身体の至る所に血が飛び散る。

なんだ…何が?待てよ…この音は葉っぱ同士がぶつかり合う音…?もしかして?!いや、これは確実に分かったぞ。

イーサの言っていたレイピア・スペード-速斬りの剣-の真骨頂ってのはこの事だ。

レイピア・スペード-速斬りの剣-の能力は目にも止まらない剣捌きに身体こなし。そして今、俺達が戦っているこの林の中だ。

イーサはこの条件の中で敢えて戦う場所を林に選んだんだ。

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