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カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-

第3章 第3話 恋人-ラヴァーズ-と戦車-チャリオッツ-


「ぐっ…ぐぁっ!!」

イーサはスピードを緩める事を全く知らないほどの容赦なく俺を突き刺しては斬り、突き刺しては斬りを繰り返す。

だけど…既に俺の勝ちは決まっているんだよ…

「トドメだっ!刃!!……なぁぁああにぃぃいいッ!!」

するとイーサの動きが急にピタリと止まり逆さ釣りの状態で宙ブラリになるイーサは間抜けな声を出す。

「へへへへっ…イーサ。お前は今、何故こんな宙ブラリになっているのか不思議だろ?足元をよく見てみな。」

「っ?!こ、これは!刃のキャリバー・カードの能力が何故に左足首に巻き付いてるんだ!!そんな暇はなかったはず!!俺には油断も隙も!!」

「そうだよ。イーサの言う通り正々堂々においては油断も隙も無かった。だけど戦っていない時はどうだった?」

「ま、まさか?!」

「そのまさかだよ。俺は1回だけお前から逃げる前に少しだけ会話をした。そして俺のバインド・ハングドマン-緊縛の吊るされた男-は大きさや太さを調節する事が出来るんだよ。」

「くっ!つまり、お前の本来の目的は俺の左足首をコイツで巻き付く事。そしてスピードは既に俺の方が上だと確認済みと言うこと。そして、会話と逃げるのは俺が気付かない様に足首に巻き付く為のカモフラージュ!」

「その通りイーサ。この桂葉刃は何もかもが計算の内だぜ!」

「クソッタレが!!」

俺はバインド・ハングドマン-緊縛の吊るされた男-を右手に集中的に鎖を編み込んでは巻き付いていくと右手首から先は球体になりその球体から赤紫色を帯びてる。

「バーガンディ・キャノン-赤紫色の鉄球-!!」

「がはっ!」

手加減はしたけどイーサの横腹を殴ったから暫くの間はイーサも動けないだろう。

俺は鎖を解除してイーサを横に寝かせて軽くアクビ。でも…なんか違和感がある

「気のせいかな?なんか見張られてる様な…いや見張られてた。」

マズイな…魔導軍じゃん…

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