
カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-
第3章 第3話 恋人-ラヴァーズ-と戦車-チャリオッツ-
取り敢えずみんなと合流して知らせないと…
「ハングドマン!」
俺はバインド・ハングドマン-緊縛の吊るされた男-を両腕から出して木に巻き付けてターザンの様に飛ぶ。
木から木へと飛び移ると下からちらほらと魔導軍の連中がいる。幸いにもまだ俺には気付いていない。
「ヤバイな。とにかく誰かしら見付けないと…ん?純弥じゃん。」
俺は純弥を見付けてハングドマンをつたってゆっくりと降りると傷だらけの純弥の姿がいる。
「純弥!」
「刃か。」
「大丈夫かよ?!傷だらけじゃねぇか?!」
「意外と傷は浅いから大丈夫だがお前も結構傷だらけじゃないか?」
「俺もそんな大した事ないけどさ。それよりも…」
「あぁ…何処で騒ぎを聞き付けたのか分からんが魔導軍に囲まれてるみたいだ。」
「早くダリオに一八にも知らせないと!」
「分かってるが何処に居るのか分かるのか?」
「あ……分からねぇ…」
「闇雲に探しても体力を削るだけだし魔導軍に見付かって勘づかれても厄介だ。少し待ってろ。」
すると純弥はノイズ・ザ・フール-騒音の愚者-を構えてギターのピックでノイズ・ザ・フール-騒音の愚者-の弦を軽くなぞる様にギターをならす。
【Pitch Extent】
ノイズ・ザ・フール-騒音の愚者-から無機質な機械音が鳴ると同時に純弥を中心に薄く半透明なサークルが出てくる。
「何するんだ純弥?」
「少し見てろ。」
更に純弥は目をつぶりノイズ・ザ・フール-騒音の愚者-の弦の1本をピックで弾く。
「よし。分かったぞ。」
「え?何したん?!」
「それは移動しながら言う。5時の方向に一八が敵と戦ってる行くぞ。」
「分かった!ハングドマン!捕まって!」
俺は再びバインド・ハングドマン-緊縛の吊るされた男-を木に巻き付けてると純弥は俺の腕に捕まり5時の方向に俺達は飛んで行く。
