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恋してキスして抱きしめて

第9章 あの、立場逆転してませんか?

「そんな顔しないでよ、ちーちゃん。
俺が逢いたくて来たんだから、いーの」

「…………っ///」



瞬く間に顔真っ赤。


……やべー……こんな素直な反応されたらまた暴走しちまう。


自分の欲情を抑えるように、おだんご頭をポンポンと軽く叩いてみる。



「しかも君まだ未成年でしょ?」

「………!」

「こんな夜中に外に出たらダメなのよ~?
いくらパパがいないからって……」

「もう大人です!」



俺の言葉を遮って、千夏はぷくっと膨れた。



「ユーリさん、あたしのこと子供扱いしてばっかり……!」

「え、そ、そう?」

「そうですよ!
あたし、8月になったらハタチになるんです」

「ああ、そういえば花火の時に聞いた……」

「ちゃんと、大人です」



大人ですと言った千夏は、真っ直ぐ俺を見つめた。


その小さな手が、衝動からか俺の袖口をぎゅっと掴んだから


不覚にもドキッと心臓が鳴る。

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