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恋してキスして抱きしめて

第10章 ゆっくり進もうって、俺言ったよね!?

………………………………………………


「……というわけなんです」

『…………』



……やべぇ! 反応ねぇし!!


主任が去った後再び喫煙所へ戻った俺、今・超・必・死!


無我夢中で携帯を耳に押し付ける。



「ごめんねちーちゃん!
俺の仕事って、急に予定変わったり休日出勤になったりするんだ」

『…………』

「せめて日付変わる瞬間に、オメデトウだけでも伝えに行きてぇなって思ったんだけど。
明日はパパがいるもんね?」

『…………』

「それにね、土曜日の朝が早いから明日も車で帰らなきゃで……」



って、何を言っても言い訳っぽい~~!


俺から誕生日空けとけって言っておきながら、2日前にドタキャンってサイテー!


学生からしたら、尚更分からねぇだろうし……



『……ユーリさん』

「は、はい!」



やっと小さな声が聞こえて、思わず敬語。


顔見えないからマジでドキドキするんですけど~~!



『今、お仕事中ですか?』

「え!? うん、そうだけど……」

『お忙しいのに……すみません。
連絡してくれて、ありがとうございます』

「え?」



電話の向こうから、千夏の優しい笑い声が聞こえた。



『どんな電話でも

ユーリさんの声が聞けて、すっごく嬉しいです♡』

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