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恋してキスして抱きしめて

第18章 心からの祈り

「……………」




………あぁ、そうだよ。


あんたの言う通り


俺は、他人だ。




「……私だって、妻をそんなところに入れる気は毛頭ない。

だけど、私の母親と妻の両親が、いくら言っても聞かなくて

とにかく、一度 “ フリ ” だけでもと……」




……家族の問題は、家族にしか分かり得ないことであって


その問題の原因を作った俺が、今更何かを出来るわけでもなく


口を挟む事自体、迷惑だって分かってる。



だけど



俺は………




「………すまない。
少し、喋りすぎたようだ。
今の話は……」



「……朱莉は

人の目をよく見ています」




立ち上がろうとした旦那に向けて


俺は静かに口を開いた。


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