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恋してキスして抱きしめて

第19章 本当の、サヨナラ

「もう、俺のマンションに来たりするなよ」


「………うん」


「自分を責めたり、嘆いたりするな。
さすがに、今となっては誰も何も言ってこないだろ?」


「………うん。
ヒメと蓮くんが、色々動いてくれたみたいなの……」


「あいつらを敵に回す程怖ろしいことはねぇからな。
……それに、お前は1人じゃないんだ」


「………そうだよね」


「そうだよ。
お互いにここでもう一度リセットしたんだから
1番大事な人の為に………ちゃんと地に足付けてこうぜ」


「………うん」


「あ、ちゃんと靴は履けよな」




………俺が立ち上がろうとすると


朱莉は左手を伸ばした。



………その瞳から


涙は消えていた。




「………さよなら、ユーリ」



「…………!」



「元気でね。

………今まで、ありがとう」

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