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恋してキスして抱きしめて

第20章 ただ、想うだけで


………………………………………………


……腫れたまぶたが重くて、しばらくの間は目を開けることが出来なかったけど


1階から、カタッと物音がした気がして


ベッドに突っ伏していたあたしは、ゆっくりと体を起こした。


ボーッとした頭のまま、掛け時計を見ると日付が変わっている。



「……もう、夜中の1時だ……」



………朱莉さんが運ばれた病院から、全速力で走って


家に着いた時は、雨に濡れた全身がびしょびしょだったから


お風呂には入ったけど、そのまま2階に上がってすぐに寝てしまったんだ。



「…………」



バッグの中の携帯を見ようとしたけど


あたしはそれを避けるようにして、自分の部屋を後にした。

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