恋してキスして抱きしめて
第22章 青春フルスロットル
.。.:* side ユーリ *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*
「だぁぁ~~も~~ちくしょ~~!!
あんのクソ上司!!」
大学の駅のホームに電車が着き、自動ドアが開くと
傍から見たら完全に危ない人と化した俺は、叫びながら改札を抜けた。
会社を出た時には色濃かった夕陽も沈み、外は暗くなっていて
腕時計の針は、7時半に届こうとしている。
後夜祭が例年通りの開始時刻なら、30分経っちまってるってわけだ。
「何が一緒にディナーに行こうだ!
ふざけんなっつーの!!」
大通りを走りながら、尚も独り言を続ける俺。
送り忘れたデータを速攻でまとめて、完璧な報告書を上司に提出するまでは30分とかからなかったのに
居合わせた課長の無駄話に付き合っていたら
ヒメに告げた予想の1時間を、優に超えてしまっていた。